キヤノン、「EOS VR SYSTEM」向け3D撮影レンズ“RF-S7.8mm F4 STM DUAL”を発売 – 「Apple Vision Pro」の「空間ビデオ」に対応
キヤノン株式会社は、3D VR映像撮影システム「EOS VR SYSTEM」向けの3D映像撮影用レンズとして、APS-Cサイズカメラに対応した(※1)“RF-S7.8mm F4 STM DUAL”を2024年11月中旬に発売することを発表しました。
本製品は、従来の「EOS VR SYSTEM」に新たな表現の可能性を追求したいクリエイターに向けて開発されました。被写体に寄った近距離撮影においても高画質で立体感のある映像を実現することで、映像表現の幅を広げます。
被写体に迫った近接撮影で立体感のある映像を実現する3Dレンズ
“RF-S7.8mm F4 STM DUAL”は、2つのレンズの間隔を「RF-S3.9mm F3.5 STM DUAL FISHEYE」(2024年6月発売)より狭い約11.8mmとすることで、被写体までの距離が50cm未満の近接撮影でも高画質な3D映像を撮影できます。
料理やペーパークラフトなど手元で作業をするシーン、ペットなど被写体に寄った撮影においても、質感や立体感を表現した映像を実現します。まるでそこにあるかのような臨場感あふれる3D映像を楽しめます。
画面全体での高画質とAF機構の搭載による快適な操作性
“RF-S7.8mm F4 STM DUAL”は、「UDレンズ(※2)」2枚を含む7群9枚のレンズを効果的に配置することで、画面全体での高画質を実現しています。さらに、プリズムを用いないレンズ構成とすることで、質量約131gの小型・軽量設計を実現しました。
ステッピングモーター(STM)で駆動する二眼連動のAF機構を搭載し、一般的なRFレンズと同様の操作感で高速・高精度なAFを実現しています。
「EOS VR SYSTEM」専用アプリケーションとの組み合わせによる幅広い視聴フォーマット対応
「EOS VR SYSTEM」用のPCアプリ「EOS VR Utility(※3)」では、3D Theater形式での出力に加えて、180°VRフォーマット、360°VRフォーマット、「Apple Vision Pro」の「空間ビデオ」に対応したMV-HEVCフォーマットに変換(※4)が可能です。
また、「Adobe Premiere Pro」(別売)専用プラグイン(※5)「EOS VR Plugin for Adobe Premiere Pro(※3)」では、180°VRフォーマットへの変換が可能など、さまざまな視聴フォーマットに対応しています。
まとめ
“RF-S7.8mm F4 STM DUAL”は、近接撮影でも高画質で立体感のある映像を実現し、映像表現の幅を広げる3D映像撮影用レンズです。「Apple Vision Pro」の「空間ビデオ」に対応するなど、新しい3D映像体験を提供します。VR映像制作のさらなる可能性を追求したいクリエイターにとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
※1. 2024年10月29日時点での対応カメラは「EOS R7」(2022年6月発売)のみ。Ver1.6.0以降のファームウェアの適用が必要です。
※2. 「UD(Ultra low Dispersion=特殊低分散)ガラス」を用いたレンズ。
※3. 有償プランへの加入により、本アプリケーションのすべての機能をご使用いただけます。対応OSは、Windows/macOS。対応バージョンについては、キヤノン公式WEBサイトをご覧ください。
※4. MV-HEVCフォーマットへの変換はmacOSかつApple Silicon Macのみです。
※5. アプリケーションの機能を拡張するソフトウエア。Adobe Creative Cloudからダウンロード可能なAdobe Premiere Proバージョンをご使用ください。
キヤノン株式会社について
キヤノン株式会社は、カメラ、レンズ、プリンターなどの光学機器、オフィス機器、産業機器などを開発・製造・販売するグローバル企業です。1937年の創業以来、革新的な技術と製品を提供し、世界中のユーザーに貢献しています。
関連リンク
本記事は、キヤノン株式会社のプレスリリースを基に作成されています。
コメント